「フルミストと他のワクチン、一緒に打てる?」杉原院長が教える接種間隔のヒミツ!
こんにちは!「ユアクリニックお茶の水」院長の杉原です。
お子さんの成長には、様々な予防接種が欠かせませんね。私自身、小児アレルギーや小児漢方も専門としていますが、何よりも大切にしているのは、お子さんが病気にかかる前にしっかりと守ってあげることです。特に、インフルエンザの予防は、毎年お子さんの健康を守る上で非常に重要です。
鼻に「シュッ」とするだけの新しいインフルエンザワクチン「フルミスト」について、「他の予防接種と、どれくらい間隔を空ければいいの?一緒に接種できるの?」というご質問をよくいただきます。
今日は、フルミストと他のワクチンを接種する際の「間隔」について、杉原院長がわかりやすく解説します!
1.フルミストと他のワクチンの「接種間隔」ってどうなの?
まず、フルミストと他の種類のワクチンを接種する際の間隔について、国の正式な使用説明書(電子添文)には、特定の規定は書かれていません。
「じゃあ、どうすればいいの?」と心配になりますよね。
実は、日本の予防接種に関する最新の専門的なガイドラインである『予防接種ガイドライン2025年版』には、とても大切な情報が記載されています。
それによると、経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミストのことですね!)と、注射するタイプの生ワクチン、口から飲む生ワクチン、そして不活化ワクチンやmRNAワクチンなど、ほとんどの種類のワクチンとの間には、「間隔の規定なし」とされています。
これは、インフルエンザHAワクチンや新型コロナワクチンを除けば、基本的にフルミストと他のワクチンとの間に、特別な接種間隔を空ける必要はない、という意味なんです。
2.「間隔の規定なし」って、どういうこと?「同時接種」はできる?
「間隔の規定なし」ということは、医師が必要と認めた場合には、フルミストと他のワクチンを「同時に接種すること(同時接種)」も可能だということです!
お子さんの予防接種のスケジュールはたくさんありますから、同時接種ができるのは、保護者の皆さんにとっても大きなメリットですよね。
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お子さんの負担軽減:クリニックに来る回数が減り、注射の回数も少なくなる可能性があります。
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接種漏れのリスク減少:接種の機会を逃しにくくなります。
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早期の免疫獲得:早く免疫をつけられることで、お子さんを病気から守る期間を早く始められます。
3.なぜ間隔を空けなくても大丈夫なの?
以前は、「生ワクチンを接種したら、次の生ワクチンまで27日以上空ける」というルールがあり、保護者の皆さんを悩ませていました。しかし、科学的な研究が進み、現在はほとんどのワクチンで、間隔を空ける必要がないということが分かってきています。
フルミストのような弱毒生ワクチンと、他の不活化ワクチンなどを同時に接種しても、それぞれのワクチンの効果が落ちたり、副反応が増えたりする心配はほとんどない、と考えられています。
4.最終的な判断は「医師」と「自治体」に!
「間隔の規定なし」と聞いても、やはり不安に感じることもあるかもしれませんね。
同時接種が可能かどうか、また、お子さんの体調や接種するワクチンの種類によっては、医師が慎重に判断する必要がある場合もあります。必ず、事前に医師にご相談いただき、お子さんにとって最適な接種スケジュールを決めるようにしましょう。
また、予防接種の助成制度を利用される場合は、各自治体の規定に従っていただく必要がありますので、念のため確認しておくと安心です。
5.杉原院長からのメッセージ
予防接種は、お子さんをたくさんの病気から守るための、とても大切な贈り物です。フルミストのような新しいワクチンも活用しながら、お子さんが健康にすくすく育つよう、私たち小児科医が全力でサポートさせていただきます。
「このワクチンとあのワクチン、一緒に打てるかな?」 「うちの子の予防接種のスケジュール、これで合ってるかな?」
どんな疑問や不安でも構いません。どうぞお気軽に「ユアクリニックお茶の水」にご相談ください。杉原院長が、お子さん一人ひとりの状態に合わせて、丁寧にご説明し、最適なアドバイスをさせていただきます。