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「フルミストと注射、両方打ってもいいの?」杉原院長が解説!インフルエンザワクチンのギモン

[2025.10.15]

こんにちは!「ユアクリニックお茶の水」院長の杉原です。

お子さんのインフルエンザ予防、毎年「どのワクチンを打とうかな?」と悩まれる保護者の方も多いのではないでしょうか。特に、注射が苦手なお子さんには、鼻に「シュッ」とするだけの新しいワクチン「フルミスト」が気になりますよね。

そんな中で、「今シーズン、フルミストも気になるけど、やっぱり注射のワクチン(インフルエンザHAワクチン)も接種した方がいいの?両方接種できるの?」というご質問をいただくことがあります。

今日は、この「フルミストとインフルエンザHAワクチンの両方を、同じシーズンに接種すること」について、杉原院長が詳しく解説します!

1.結論から言うと…「両方接種」は基本的に想定されていません

まず大前提として、フルミストとインフルエンザHAワクチンの両方を、同じインフルエンザシーズンに接種することについては、国の正式な使用説明書(電子添文)に明確な規定はありません。

しかし、日本のワクチンに関する専門機関である「日本ワクチン産業協会」が発行している『予防接種に関するQ&A集2024』には、以下のように記載されています。

インフルエンザHAワクチンと同シーズンに接種した場合の有効性、安全性に関する情報はありませんが、通常、インフルエンザHAワクチンあるいは経鼻弱毒生インフルエンザワクチンのいずれかを選択し、同シーズン中に、両者を接種することは想定されていません。

つまり、それぞれのワクチンを同じシーズンに接種した場合の「効果がどうなるか」「体に悪い影響はないか」といったデータが不足しているため、基本的にはどちらか一方を選んで接種することが推奨されているということです。

2.なぜ「両方接種」は想定されていないの?

インフルエンザの予防接種は、体の中にインフルエンザウイルスに対する「見張りの兵隊さん(免疫)」を作るのが目的です。

フルミストも、インフルエンザHAワクチンも、目的は同じ「インフルエンザの予防」です。それぞれが違う方法で免疫を作りますが、どちらか一つで十分に予防効果が得られると考えられています。そのため、わざわざ両方を接種する必要性は低いとされているのです。

また、両方を接種することで、体に予期せぬ負担がかかったり、アレルギー反応などの副反応のリスクが増えたりする可能性も否定できません。現時点では、そういったリスクやメリットに関する十分な情報がないため、**「どちらか一つを、医師と相談して選ぶ」**という考え方が一般的です。

3.最終的な判断は「医師」と「自治体」に!

もし、どうしても両方の接種について検討したいという場合は、最終的には医師の判断によって決定されます。お子さんの健康状態や、インフルエンザへの罹患リスクなどを総合的に考慮し、医師が慎重に判断することになります。

また、予防接種には、自治体からの助成がある場合がありますが、この助成制度は「どちらか一方の接種」を対象としていることがほとんどです。もし両方を接種したいと考える場合は、助成の対象外となる可能性が高いので、お住まいの自治体の規定を事前に確認するようにしてくださいね。

4.杉原院長からのメッセージ

インフルエンザ予防はとても大切ですが、「あれもこれも」と心配になる気持ちもよく分かります。しかし、ワクチン接種は、お子さんの安全と効果を最優先に考えるべきです。

「フルミストと注射、どちらが良いのかな?」 「うちの子には、どんな方法が合っているのかな?」

当院では、お子さん一人ひとりの年齢、体質、過去の接種歴、そして保護者の方のご希望を丁寧にお伺いし、最適なインフルエンザ予防の方法を一緒に考えていきます。小児アレルギーや小児漢方も専門とする杉原院長が、皆さんの疑問や不安に寄り添い、安心してインフルエンザシーズンを乗り切れるようサポートさせていただきます。

どうぞお気軽にご相談くださいね!

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