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💊 フルミストを接種する前にチェック!「飲んではいけない薬」と「特に注意が必要な薬」

[2025.10.25]

ユアクリニックお茶の水の院長、杉原 桂です。

お子さんの安全なワクチン接種のためには、「今、どんなお薬を飲んでいるか」を知ることが非常に大切です。

特に鼻にスプレーする生ワクチンフルミスト」は、体の中で実際にウイルスが増えることで免疫をつけるため、お薬の種類によっては、ワクチンの効果に影響が出たり、思わぬ体調の変化を招いたりすることがあります。

今日は、フルミストの接種を検討する際に「絶対に併用してはいけないお薬(併用禁忌)」「特に注意が必要なお薬(併用注意)」について、その理由と一緒に分かりやすくお話しします。

 

🚫 1. フルミストと「絶対に併用してはいけない」お薬(併用禁忌)

フルミスト接種の前後で、特に注意が必要なお薬があります。これらのお薬を飲んでいるお子さんは、フルミストの接種を避ける必要があります。

🚨 ステロイドと免疫を抑えるお薬

薬剤の種類 例(商品名など) なぜ併用してはいけないの?
副腎皮質ホルモン剤(ステロイド) プレドニゾロンなど(飲む薬や注射) これらの薬は、病気の治療で体の免疫力(病気と戦う力)を弱めています。生ワクチンのフルミストを接種すると、弱められたワクチンウイルスさえも体が抑え込めなくなり、かえって感染を広げたり、長引かせたりする危険性があるからです。
免疫抑制剤 シクロスポリン、タクロリムスなど ステロイドと同じく、免疫の働きを強く抑える薬です。特に長期にわたって、または大量に使用している方、そして薬をやめてからまだ6ヶ月経っていない方は、免疫機能が抑制された状態にあるため、接種はできません。
  • 【まとめ】 これらの薬で免疫が弱くなっている状態では、生ワクチンは危険です。接種によりインフルエンザに似た症状が出てしまうリスクもあります。

 

⚠️ 2. フルミストと「特に注意が必要な」お薬(併用注意)

以下の薬は、必ず接種前に私たちにお知らせください。接種のタイミングや、接種後の薬の服用について、特別な注意が必要になります。

1. 抗インフルエンザウイルス剤

薬剤の種類 例(商品名など) なぜ注意が必要なの?
抗インフルエンザウイルス剤 オセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)、ラニナミビル(イナビル)など これらの薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑える働きがあります。フルミストは生ワクチンであり、体の中でウイルスが増えることで免疫をつけます。薬によってウイルスの増殖が抑えられてしまうと、ワクチンの効果が減ってしまうおそれがあるからです。

2. ライ症候群のリスクがある解熱鎮痛剤

薬剤の種類 例(商品名など) なぜ注意が必要なの?
サリチル酸系医薬品 アスピリンなど ライ症候群という脳や肝臓に重い障害が出る病気との関連が過去に報告されています。
ジクロフェナクナトリウム   ライ症候群インフルエンザ脳炎・脳症の重症化との関連が指摘されています。
メフェナム酸   ライ症候群インフルエンザ脳炎・脳症の重症化との関連が指摘されています。
  • 【まとめ】 これらの解熱鎮痛剤は、インフルエンザなどのウイルス感染症の回復期に使うことで、ライ症候群という重い病気を引き起こすリスクが指摘されています。フルミストの接種後に発熱などの副反応が出た場合、これらの薬を自己判断で使わないように、特に注意が必要です。

 

🌟 院長からの大切なお願い

お薬の専門用語は難しく感じるかもしれませんが、お子さんの安全を守るためには、これらは非常に重要な情報です。

お子さんが今、飲んでいる薬(特に喘息やアレルギーの治療薬、痛み止めなど)や、治療で使った注射について、すべて私たちにお伝えください。

私、杉原は、小児アレルギー小児漢方にも精通していますので、お子さんの体質やお薬の服用状況に合わせて、最善かつ最も安全な予防接種の計画を一緒に立てていきます。

不安なことは、遠慮なくユアクリニックお茶の水の私にご相談くださいね!

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