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梅雨入り前の貴重な晴れ間、赤ちゃんの「ヘルメットイヤイヤ期」どう乗り越える?

[2025.06.02]

さて、今日は赤ちゃんの「頭の形」と「ヘルメット治療」について、お話ししたいと思います。特に、「うちの子、ヘルメット嫌がってすぐ外しちゃうんです…」というお悩みについて、一緒に考えていきましょう。

蒼大くんと陽葵ママのヘルメット奮闘記

「せんせー、こんにちはー!」

今日も元気な声で診察室に入ってきたのは、生後7ヶ月の蒼大(そうた)くんと、ママの陽葵(ひまり)さんです。蒼大くんは、数ヶ月前から当ユアクリニックお茶の水で頭の形の治療(ヘルメット治療)を始めました。

「蒼大くん、こんにちは! ヘルメットの調子はどうかな?」 僕がにっこり笑いかけると、陽葵ママは少し困ったような顔で話し始めました。

「それが…最近、自分でヘルメットを外しちゃうことが増えてきちゃって。ちょっと目を離すと、もうポイッて投げてるんです。まるで、このイラストみたいに…」

そう言って陽葵ママが見せてくれたのは、赤ちゃんが自分でヘルメットをえいっと投げているイラストでした。

「あはは、蒼大くんもだんだん力がついてきた証拠ですね。でも、ママとしては心配ですよね」

ヘルメット治療は、赤ちゃんの頭がまだ柔らかいうちに、特殊なヘルメットを装着することで、頭の形を自然な丸みに近づける治療法です。例えるなら、柔らかい粘土を優しく型にはめて形を整えるようなイメージでしょうか。でも、赤ちゃんにとっては、今まで頭になかったものが乗っかるわけですから、最初は違和感があるのは当然なんです。

「そうなんです。治療を始めた頃は、まだ小さかったからか、割とすんなりかぶってくれてたんですけど…。ここ最近、イヤイヤが激しくて。かぶせようとすると、のけぞって抵抗するんです。まるで『これ、ぼくのじゃない!』って言ってるみたいで」

陽葵ママの声には、ちょっぴり疲れと心配がにじんでいます。赤ちゃんの成長は嬉しいけれど、その時々で新しい悩みが出てくるのが子育てですよね。

「うんうん、そうですよね。特に、資料にもあるように、治療開始が8ヶ月を過ぎてからだったり、もともと敏感なタイプの赤ちゃんだったりすると、自分で外しちゃう子も時々います。でもね、陽葵ママ、大丈夫ですよ。多くの赤ちゃんが、ちゃーんと順応していくんです」

僕は、ニコッと笑って続けました。 「蒼大くんも、きっとこのヘルメットが『自分のもの』だって理解する日が来ますよ。それまでは、ちょっとした工夫で乗り切ってみましょうか」

諦めないで!ヘルメットと仲良くなるための小さな工夫

「工夫、ですか…?」 陽葵ママが顔を上げました。

「はい。例えば、蒼大くんがぐっすり眠っている間にかぶせてあげるのはどうでしょう?寝ている間は違和感を感じにくいので、長時間装着できることが多いんですよ」

「なるほど!寝ている間に…」

「あとは、起きている時でも、何かに夢中になっている時にそっとかぶせてみるとか。お気に入りのおもちゃで遊んでいる時とか、離乳食を食べている時とかですね。気を紛らわす作戦です」

これは、歯磨きを嫌がる子に、歌を歌いながら楽しく歯磨きをするのに少し似ているかもしれません。楽しいことに気を取られていると、ちょっと苦手なことも受け入れやすくなるんですよね。

「それから、ヘルメットをかぶっている時に、たくさん褒めてあげるのも効果的です。『蒼大くん、ヘルメットかっこいいね!』『これでますますイケメンになっちゃうね!』って。赤ちゃんも、ママが嬉しそうだと安心するものです」

僕は、坊主頭にあごひげという、ちょっと強面(こわもて)な見た目かもしれませんが、赤ちゃんの気持ちに寄り添うのは得意なんですよ。ここユアクリニックお茶の水では、ベビーヘルメットの治療だけでなく、小児アレルギーや小児漢方など、赤ちゃんの「困った」に幅広く対応しています。でも、何よりも大切なのは「予防」だと考えていて、その一つとして、必要なワクチンを安全に受けてもらうことにも力を入れています。

「先生、ありがとうございます!なんだか、少し気持ちが楽になりました。蒼大が嫌がるから、もう無理なのかなって諦めかけていたんです」 陽葵ママの表情が、少し明るくなりました。

「そんなことないですよ。赤ちゃんの順応力って、大人が思っている以上にすごいんです。そして、何よりママの愛情と根気があれば、きっと乗り越えられます。焦らず、蒼大くんのペースに合わせて、少しずつ慣らしていきましょう。もし、また困ったことがあったら、いつでも相談に来てくださいね」

安心を手に入れて、笑顔の毎日を

それから数週間後。 「せんせー!見てください!」 診察室に入ってきた陽葵ママは、満面の笑みでした。その腕に抱かれた蒼大くんは…なんと、ご機嫌な顔でヘルメットをかぶっているではありませんか!

「わぁ!蒼大くん、ヘルメットさんと仲良くなれたんだね!」 僕が声をかけると、蒼大くんは「あうー!」と元気にお返事してくれました。

「先生のアドバイス通り、寝ている間にかぶせたり、遊んでいる時に褒めたりしていたら、だんだん嫌がらなくなって。今では、自分からヘルメットを持ってきて『かぶせてー』ってアピールする時もあるくらいなんです!」

陽葵ママの嬉しそうな報告に、僕も自分のことのように嬉しくなりました。蒼大くんの頭の形も、順調に丸みを帯びてきています。

「よかったですね、陽葵ママ。蒼大くんも、ママの頑張りがちゃんと伝わったんですね」

赤ちゃんのヘルメット治療は、時々、親子にとって試練のように感じられることがあるかもしれません。でも、それは赤ちゃんの健やかな成長を願う愛情の証。そして、その小さな頭を守るヘルメットは、未来への希望を形作るための、大切なパートナーなんです。

もし、今、赤ちゃんの頭の形やヘルメット治療について悩んでいる方がいらっしゃったら、どうか一人で抱え込まないでくださいね。私たちユアクリニックお茶の水のスタッフは、いつでも皆さんの味方です。小さなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。一緒に、赤ちゃんの健やかな未来を育んでいきましょう。

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