赤ちゃんニッコリ、ヘルメット治療応援団!~装着時間、焦らずゆっくりステップアップ♪~
さて、今日は「頭の形を整えるヘルメット治療」について、特に「1日の装着時間ってどれくらい?」という疑問にお答えしたいと思います。まるで小さな宇宙飛行士みたいで可愛らしいヘルメットですが、いざ始めるとなると、ママやパパは「赤ちゃんが嫌がらないかな?」「ずっと着けていて大丈夫?」といろいろ心配になりますよね。
今日は、そんなヘルメット治療を頑張る陽葵(ひまり)ちゃんとママのお話を通して、装着時間の進め方について一緒に見ていきましょう。
【物語】陽葵ちゃんのはじめてのヘルメット ~ドキドキからニコニコへの道のり~
「先生、このヘルメット…本当に陽葵がちゃんと着けてくれるんでしょうか…」
生後6ヶ月の陽葵ちゃんを抱っこしたお母さんが、少し不安そうな顔で私に尋ねました。陽葵ちゃんは、頭の形が少し左右非対称な「頭位性斜頭症(とういせいしゃとうしょう)」と診断され、今日からヘルメット治療を始めることになったのです。「頭位性斜頭症」というのは、寝癖など、外部からの圧力によって頭の骨が変形してしまう状態で、赤ちゃんの頭の骨はまだ柔らかいので、向き癖などで起こることがあります。
「お母さん、ご心配ですよね。でも大丈夫ですよ。陽葵ちゃん、とっても賢そうなお顔をしているから、きっとすぐに慣れてくれますよ」と私はニッコリ。
「でも、1日に23時間も着けるって聞いて…お風呂以外ずっとですよね?なんだか可哀想な気もして…」
そうなんです。ヘルメット治療の目標装着時間は、1日になんと23時間!これは、ヘルメットが赤ちゃんの頭の成長に合わせて、優しく形を整えるための大切な時間なんです。でも、いきなり23時間は、赤ちゃんにとっても、見守るご家族にとっても大変ですよね。
「お母さん、それはマラソンに例えると、いきなり42.195キロを走ってください!と言われるようなものです。誰だってびっくりしちゃいますよね」
「はい…」
「だから、ヘルメットも少しずつ慣らしていくんですよ。まるで、新しい靴を履きならすみたいにね。最初は短い時間からスタートして、陽葵ちゃんの様子を見ながら、焦らずゆっくり進めていきましょう」
私は、お母さんに具体的な装着時間の目安を書いたメモをお渡ししました。
- 1日目:まずは4時間からチャレンジ!
- 2日目:少し慣れたかな?5時間に挑戦!
- …
- 5日目:頑張って半日(12時間)クリアを目指そう!
「こんなふうに、2週間くらいかけて、少しずつ装着時間を長くしていくんです。陽葵ちゃんが嫌がる様子がなかったり、ヘルメットが当たる部分の皮膚に赤みやかぶれ(医学的には『発赤(ほっせき)』や『接触皮膚炎(せっしょくひふえん)』と言います)が出ていなければ、もう少しペースを上げて長時間にしても大丈夫ですよ」
「そうなんですね…!少し安心しました」お母さんの表情が少し和らぎました。
「大切なのは、陽葵ちゃんのペースに合わせてあげること。そして、何か心配なことがあったら、いつでも私たちに相談してくださいね。ユアクリニックお茶の水は、陽葵ちゃんとご家族の応援団ですから!」
私は、ベビーヘルメットの治療だけでなく、子どものアレルギーや漢方治療にも力を入れています。でも、一番大切にしているのは、病気にかからないための「予防」。だから、ワクチン接種の大切さも、いつもお母さんたちにお伝えしているんです。
「陽葵ちゃん、ヘルメットも大事だけど、病気にならないための注射(ワクチン)も頑張ろうね!」と陽葵ちゃんに語りかけると、彼女はにこっと笑ってくれたような気がしました。
さて、陽葵ちゃんのお家に帰ってからのヘルメット生活はどうだったでしょうか?
最初の数日は、お母さんもドキドキ。陽葵ちゃんも、頭に何か新しいものが乗っていることに少し戸惑った様子を見せることもありました。でも、お母さんは私がお伝えした通り、短い時間から始め、陽葵ちゃんが好きなおもちゃで遊んであげたり、たくさん抱っこして安心させてあげたりしました。
ヘルメットを外すたびに、お母さんは陽葵ちゃんの頭皮を優しくチェック。汗をかいていないか、赤くなっているところはないか、まるで宝物を扱うように丁寧に見ていました。
5日目。目標の12時間装着の日。 朝、ご機嫌でヘルメットを着けた陽葵ちゃん。お昼寝もヘルメットを着けたままスヤスヤ。そして夕方、無事に12時間をクリア!
「先生!今日は12時間、嫌がらずに着けてくれました!頭も赤くなっていません!」 次の診察の時、お母さんは満面の笑みで報告してくれました。陽葵ちゃんも、ヘルメットにすっかり慣れたのか、ニコニコご機嫌です。
「わあ、陽葵ちゃん、すごいね!お母さんも、本当によく頑張りましたね。この調子なら、23時間もあっという間かもしれませんね」
もちろん、時には少し汗で蒸れてしまったり、ヘルメットの縁が少し赤くなったりすることもあるかもしれません。でも、その都度、こまめに汗を拭いてあげたり、私たちにご相談いただければ、調整方法などをお伝えできます。
【ヘルメット装着時間のポイントおさらい】
ヘルメット治療を頑張る赤ちゃんとご家族のために、装着時間のポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 目標は1日23時間!でも焦らないで!
- 理想は23時間ですが、最初から無理は禁物です。
- 2週間かけて、徐々にステップアップ!
- 例:1日目4時間 → 2日目5時間 → … → 5日目12時間
- 赤ちゃんのペースに合わせて、少しずつ時間を延ばしていきましょう。
- 赤ちゃんのサインを見逃さないで!
- 嫌がる様子はないか?
- 皮膚は赤くなっていないか?かぶれていないか?
- こまめにチェックしてあげましょう。
- 大丈夫そうなら、早めの長時間装着もOK!
- 赤ちゃんが嫌がらず、皮膚トラブルもなければ、目標の23時間に向けてペースアップしても問題ありません。
- 困ったときは、いつでも専門医に相談!
- 「これでいいのかな?」と不安になったら、遠慮なくかかりつけの小児科医に相談してくださいね。
ヘルメット治療は、赤ちゃんの健やかな成長のための大切なステップの一つです。焦らず、赤ちゃんのペースを大切に、そして何よりも愛情を持って見守ってあげてください。
ユアクリニックお茶の水では、ベビーヘルメット外来だけでなく、アレルギーや夜尿症、便秘といった子どもの一般的な病気の診療から、漢方治療、そして予防接種まで、地域の子どもたちの健康をトータルでサポートしています。「こんなこと聞いてもいいのかな?」なんて思わずに、どんな小さなことでも気軽に相談してくださいね。
今日も皆さんが、笑顔で過ごせますように!
