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赤ちゃんの頭の形は「前から後ろ」へ?

[2025.12.02]

診察室で毎日たくさんの赤ちゃんにお会いしていると、パパやママから本当によく聞かれる質問があります。「先生、うちの子、頭の形がちょっと平らじゃないですか?」あるいは「向き癖が強くて、片っぽだけ凹んでる気がするんです」といったご相談です。

その気持ち、すごくわかります。初めての子育てだと、なおさら不安になりますよね。

今日は、そんな赤ちゃんの頭の成長について、少し専門的だけど、とっても面白いお話をしようと思います。これを知ると、なぜ赤ちゃんの頭の形が日々変わるのか、その謎が解けるはずです。

実は、赤ちゃんの頭って、風船みたいに全体が均等に膨らんでいくわけではないんです。

結論から言ってしまうと、赤ちゃんの頭は前から後ろへという順番で大きくなっていきます。これ、意外と知られていない事実なんですよ。

ちょっと想像してみてください。家を建てる時、まずリビングを作って、その後に寝室を増築していくようなイメージでしょうか。

赤ちゃんの頭の成長:おでこ(前頭部)の黄金期

具体的に言うと、生まれてから6ヶ月、そして1歳になるまでの間は、まさにおでこ(前頭部)の黄金期です。この時期、赤ちゃんの頭蓋骨は前側を中心に、そして頭のてっぺん(頭頂部)にかけて、ぐんぐん成長します。

なぜだと思いますか?

それは、脳の前頭葉という部分が急速に発達するからです。前頭葉は、ものを考えたり、感情をコントロールしたりする、人間にとってすごく大事な司令塔のような場所。赤ちゃんがニコッと笑ったり、おもちゃに手を伸ばして遊ぼうとしたりするのは、まさにこの前側部分が頑張って大きくなっている証拠なんです。

この時期の成長は本当にダイナミックで、専門的には急速成長期なんて呼びます。まるで、雨上がりの竹の子みたいに、驚くべきスピードで前に前に、そして縦方向に伸びようとします。

赤ちゃんの頭の成長:後ろ側(後頭部)の出番

そして、1歳を過ぎて1歳半くらいになると、今度は主役が交代します。後ろ側(後頭部)の出番です。

この頃になると、前のめりだった成長の勢いが少し落ち着き、今度は頭の後ろ側、特に小脳があるあたりがゆっくりと大きくなっていきます。小脳はバランス感覚や運動機能を司る場所。「そろそろ歩く準備を完璧にするよ!」と言わんばかりに、後ろ側が充実してくるわけです。

18ヶ月、つまり1歳半を過ぎると、後頭部全体がしっかりとしてきて、大人の頭の形に近づいていきます。

ヘルメット治療を検討されている方へ

私がこのお話をするのには、理由があります。

もし、お子さんの頭の形でヘルメット治療などを検討されている場合、この成長の波を知っておくことがとても大切だからです。

前半の前側が伸びる時期と、後半の後ろ側が整う時期。このタイミングを逃さないことが、きれいな頭の形を目指す上でのポイントになります。たとえば、前側が伸びようとしている時に、適切なスペースを作ってあげることが大事なんですね。

もちろん、これは教科書的な平均のお話です。赤ちゃんには一人ひとり、その子だけの成長ペースがあります。「うちの子、もう1歳だけど大丈夫かな?」と焦る必要はありません。成長の物語は、みんな違って当たり前なのですから。

ただ、もし「やっぱり気になるな」「一度専門家に見てほしいな」と思ったら、ひとりで悩まずに、私たちに相談してください。ユアクリニックお茶の水では、そんなパパやママの不安に寄り添いながら、お子さんの成長を一緒に見守っていきたいと思っています。

赤ちゃんの頭の形は、成長の証。そのデコボコさえも、一生懸命大きくなろうとしているエネルギーの現れです。そう思うと、少し愛おしく見えてきませんか?

でも、医学的にサポートできることもたくさんあります。いつでも気軽にドアを叩いてくださいね。診察室でお待ちしています。

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