赤ちゃんの頭のゆがみ、放置して大丈夫!?小児科医が教える斜頭の真実
こんにちは!小児科専門医の杉原です。
今日は、赤ちゃんの頭の形について、よく相談を受ける「斜頭(しゃとう)」について、もう少し詳しくお話ししますね。
「うちの子、頭が少しゆがんでいるような…これって病気なの?」
もしかしたら、あなたもそう心配されているかもしれません。赤ちゃんの頭の形が少し左右非対称になっていると、不安になりますよね。
斜頭は、実はよくあること
実は、赤ちゃんが仰向けで生活していると、斜頭は生理的な現象としてよく見られます。つまり、病気ではなく、成長の過程でよくあることなんです。
向き癖が大きな原因
斜頭の多くは、赤ちゃんがいつも同じ方向を向いて寝ていることによる「向き癖」が原因です。
赤ちゃんは、まだ首の筋肉が弱く、自分で頭の向きを変えることが難しいので、いつも同じ方向を向いていると、その側の頭の骨が圧迫されて、少し平らになってしまうことがあります。
でも、まれに病気が原因のことも
ごくまれに、斜頭の原因が病気である場合があります。
例えば、「先天性筋性斜頸(せんてんせいきんせいしゃけい)」という、首の筋肉が硬くなって首が傾いてしまう病気などが考えられます。
ゆがみの程度によっては治療が必要な場合も
斜頭自体は、病気ではないことが多いのですが、ゆがみの程度によっては、将来的に機能障害を引き起こす可能性があります。
そのため、治療が必要になる場合もあります。
判断が難しいので、小児科医に相談を
病気が原因で起こっている斜頭かどうかを判断するのは、難しい場合があります。
もし、赤ちゃんの頭のゆがみが気になるようでしたら、まずはかかりつけの小児科医を受診して相談してください。
小児科医は、頭の形や首の動きなどを丁寧に診察し、斜頭の原因を特定してくれます。
- もし、向き癖が原因であれば、向き癖を解消するためのアドバイスをしてくれます。
- もし、病気が原因であれば、適切な治療が必要になる場合があります。
早期発見・早期対応が大切
赤ちゃんの頭のゆがみは、早期に発見し、適切な対応をすることで、改善することが可能です。
「もしかして病気?」と不安に思うかもしれませんが、まずは小児科医に相談してみましょう。
赤ちゃんの頭の形について、どんな些細なことでも、遠慮せずに相談してくださいね。