赤ちゃんの頭の形、もう治らない?成長曲線とヘルメット矯正のホントの話
こんにちは!小児科専門医の杉原です。
今日は、赤ちゃんの頭の形について、よく聞かれる質問にお答えしますね。
「赤ちゃんの頭囲って、成長曲線を見ると大きくなるスピードがゆっくりになるみたいだけど、そうなるともうゆがみは治らないんでしょうか?」
きっと、赤ちゃんの頭の形が気になっているママやパパは、そう思っているかもしれませんね。
結論から言うと、頭のゆがみが完全に治らないということはありません。でも、赤ちゃんの成長とともに、頭の形の変化もゆっくりになってくるのは事実です。
赤ちゃんの頭囲の成長について
赤ちゃんの頭囲は、脳が成長するのに合わせて大きくなります。特に、生後7ヶ月くらいまでは、ぐんぐん大きくなる時期です。
例えるなら、風船に空気を入れるとどんどん膨らむのと同じイメージですね。
その後は、成長のスピードがゆっくりになります。ちょうど、風船に入れる空気の量が減って、少しずつしか大きくならないような感じです。
そして、生後1歳半くらいになると、大泉門(だいせんもん)という頭のてっぺんにある骨の隙間が閉じて、頭の骨がくっついていきます。
頭のゆがみはいつまで治る?
2歳から3歳くらいまでは、頭のゆがみが少しずつ改善することもあります。
でも、これは赤ちゃんによって個人差が大きいんです。「この時期までなら絶対に治る!」とは言い切れないんですね。
ヘルメット矯正療法について
頭のゆがみを治す方法として、「ヘルメット矯正療法」というものがあります。特殊なヘルメットをかぶって、頭の形を整える治療法です。
ただ、このヘルメット矯正療法、始める時期が遅すぎると、赤ちゃん自身がヘルメットを嫌がって外してしまうことがあります。
それに、ちょうど頭囲の成長がゆっくりになる時期なので、理学療法(マッサージや姿勢指導など)と比べても、劇的に効果があるとは言えないんです。
小児科医からのアドバイス
赤ちゃんの頭の形が気になる場合は、まずは小児科医に相談してみてください。
頭のゆがみの原因や、今後の見通しについて、丁寧に説明してくれるはずです。
必要であれば、専門の医療機関を紹介してもらうこともできます。
赤ちゃんの成長は、本当にあっという間です。心配なことは早めに解決して、楽しい育児ライフを送ってくださいね!