赤ちゃんの頭のゆがみ、遺伝するってホント!?小児科医が徹底解説!
こんにちは!小児科専門医の杉原です。
今日は、赤ちゃんの頭のゆがみについて、特に「遺伝」との関係についてお話ししますね。
「うちの子の頭のゆがみ、もしかして遺伝?」
もしかしたら、そう心配されているかもしれませんね。確かに、赤ちゃんの頭のゆがみには、まれに遺伝が関係しているケースがあります。
遺伝が関係する頭のゆがみとは?
ごくまれですが、「頭蓋縫合早期癒合症(ずがいほうごうそうきゆごうしょう)」という病気があります。これは、頭の骨の縫い目が通常よりも早くくっついてしまう病気で、頭の形がゆがんでしまうことがあります。この病気は、遺伝することがあります。
でも、ほとんどの場合は遺伝とは関係ありません
安心してください。赤ちゃんの頭のゆがみのほとんどは、遺伝とは関係ありません。一番多い原因は、「向き癖」です。
赤ちゃんは、いつも同じ方向を向いて寝ていると、頭の片側が平らになってしまうことがあります。これは、赤ちゃんがまだ首の筋肉が弱く、自分で頭の向きを変えられないために起こります。
向き癖以外にも原因があるの?
まれに、「斜頸(しゃけい)」という首の筋肉の病気が原因で、頭がゆがんでしまうこともあります。
斜頸とは、首の筋肉が硬くなって、首が傾いてしまう病気です。この場合、いつも同じ方向を向いてしまうため、頭の形がゆがんでしまうことがあります。
心配な時はどうすればいい?
もし、赤ちゃんの頭のゆがみが気になったら、まずは小児科を受診してください。
小児科医は、頭の形や首の動きなどを確認し、原因を特定してくれます。
- もし、向き癖が原因であれば、向き癖を解消するためのアドバイスをしてくれます。
- もし、斜頸が原因であれば、専門的な治療が必要になる場合もあります。
- ごくまれに、頭蓋縫合早期癒合症が疑われる場合は、さらに詳しい検査や治療が必要になることもあります。
早期発見・早期対応が大切
赤ちゃんの頭のゆがみは、早期に発見し、適切な対応をすることで、改善することが可能です。
「もしかして遺伝?」と不安に思うかもしれませんが、まずは小児科医に相談してみましょう。
赤ちゃんの頭の形について、どんな些細なことでも、遠慮せずに相談してくださいね。