水痘(みずぼうそう)
ユアクリニックお茶の水では、お子様が水痘(みずぼうそう)に罹患した際、ご家族が落ち着いて対応できるよう、医学的知見に基づいた正確な情報を提供しております。
水痘(みずぼうそう)とは
水痘は、水痘・帯状疱疹ウイルスという極めて感染力の強いウイルスによって引き起こされる疾患です。その特徴は、強いかゆみを伴う赤い発疹です。この発疹は、まるで小さな水滴が肌に乗ったような「水ぶくれ」へと変化し、数日間で全身に広がります。口の中や頭皮、デリケートな陰部にまで現れることも珍しくありません。
病状の推移としては、発症から2〜3日で発疹の勢いがピークに達します。その後、水ぶくれは徐々に勢いを失い、黒っぽい「かさぶた」へと姿を変えていきます。すべての発疹が乾燥してかさぶたになるまでには、平均して1週間程度の時間を要します。
水痘(みずぼうそう)の治療
当院での治療は、症状の緩和と二次感染の防止に主眼を置きます。かゆみを抑えるための内服薬や外用薬(塗り薬)を処方するほか、ウイルスそのものの増殖を抑える抗ウイルス薬の使用を検討する場合もあります。また、患部を掻き壊して細菌感染を起こした(化膿した)際には、抗菌薬を用いた治療を追加します。
ご家庭でのケア
ご家庭でのケアで最も重要なのは、皮膚を清潔に保ち、傷つけないことです。かゆみは子供にとって大きなストレスですが、掻きむしると跡が残ったり、細菌が入り込んで炎症が悪化したりするリスクがあります。爪を短く整え、小さなお子様の場合は就寝時に手袋(ミトン)を着用させるのも有効な手段です。
入浴については、汗を流して皮膚を清潔に保つことでかゆみが和らぎ、化膿の予防にもつながるため、短時間のシャワーなどでさっと済ませるのが望ましいでしょう。食事に関しては、口の中に発疹ができるとしみて痛みを感じるため、刺激の強い塩辛いものや酸味のあるものは避け、のどごしの良い柔らかいメニューを選んであげてください。
こんな時は再受診を
通常は1週間ほどで自然に回復に向かいますが、中には注意が必要なケースも存在します。発疹が赤く腫れ上がって膿を持った場合や、3日以上の高熱が続く場合、あるいは活気がなくぐったりしている様子が見られるときは、合併症の可能性も考慮し、速やかに再受診してください。
登園・登校の目安
集団生活への復帰については、学校保健安全法により「すべての発疹がかさぶたになるまで」は登園・登校を控えるよう定められています。周囲への感染拡大を防ぐためにも、主治医の診断を仰ぎ、適切な時期に復帰しましょう。
水痘(みずぼうそう)の予防接種
また、未接種のご家族や兄弟への感染を防ぐため、接触後速やかに予防接種を行う「緊急接種」という選択肢もあります。ワクチンの効果やタイミングについては、いつでも当院にご相談ください。
水痘(みずぼうそう)に関するよくある質問
水ぼうそうのワクチンを1回受けていても、感染することはありますか?
はい、1回の接種だけでは免疫が十分ではなく、感染する場合があります(修飾水痘)。ただし、ワクチンを受けていない場合に比べて症状は格段に軽く、発疹の数も少なく済むことがほとんどです。より確実な予防には、2回の定期接種を推奨しています。
お風呂で体を洗うときに気をつけることはありますか?
石鹸をよく泡立てて、手で優しくなでるように洗ってください。タオルでゴシゴシ擦ると水ぶくれが破れてしまい、跡が残ったり細菌感染の原因になったりします。お風呂上がりも、柔らかいタオルで水分をそっと吸い取るように拭くのがコツです。
大人にうつるとひどくなると聞きましたが、本当でしょうか?
一般的に、大人が水痘を発症すると子供よりも症状が重くなりやすく、肺炎や脳炎などの合併症のリスクも高まります。もし同居のご家族が水痘にかかったことがなく、ワクチンも未接種の場合は、早急に医療機関へ相談し、適切な処置を検討してください。
水痘(みずぼうそう)と間違えやすい病気
手足口病
水痘と同様に発疹が出ますが、手足口病はその名の通り手のひら、足の裏、口の中に集中して現れるのが特徴です。水痘は全身(特に体幹や頭皮)に広がるため、発疹の分布を観察することで見分けるポイントとなります。
虫刺され
強いかゆみを伴う赤い盛り上がりは似ていますが、虫刺されの場合は数が増え続けることはあっても、全身に一気に広がることは稀です。また、虫刺されは水ぶくれから黒いかさぶたへと一斉に変化していく経過をたどりません。
膿痂疹(とびひ)
細菌感染によって水ぶくれができる疾患です。水痘と異なり、水ぶくれが破れたあとにじくじくと湿り、周囲に燃え広がるように広がっていくのが特徴です。水痘の患部を掻き壊して二次的に「とびひ」を併発することもあります。
