予防接種ストレス関連反応について
予防接種の後にまれに起こることがある「予防接種ストレス関連反応(ISRR)」について、皆さんの不安を少しでも和らげられるよう、詳しくお話しします。
「予防接種ストレス関連反応(ISRR)」って何?
ISRRとは、予防接種を受けたことによる不安やストレスが原因で、体に様々な反応が起こることを指します。ワクチンそのものの成分による副反応とは異なり、精神的な要因が大きく関わっているのが特徴です。
ISRRはどの年齢でも起こりえますが、特に10代のお子さん(特に女の子)に多く見られることが知られています。これは、予防接種に対する不安を強く感じやすいためと考えられています。
ISRRにはどんな種類があるの?
ISRRは大きく分けて、以下の2つのタイプがあります。
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接種前、接種中、接種直後(5分以内)に起こる反応
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急性ストレス反応: 緊張や不安で、動悸がする、息が速くなる、汗をかく、ふらつくなどの症状が出ることがあります。多くの場合、接種後すぐに落ち着きます。
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血管迷走神経反射: いわゆる「立ちくらみ」のような症状です。血圧が下がり、脈が遅くなることで、めまい、ふらつき、ひどい場合は意識を失うこともあります。これはアナフィラキシーとは別の反応です。
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接種後しばらくしてから起こる反応(解離性神経症状反応) 接種から数日後に、手足が動かしにくい、感覚がおかしい、勝手に体が動くなどの神経に関する症状が現れることがあります。これは、心理的なストレスが原因で起こる「転換反応」とも呼ばれ、検査をしても体に異常が見つからないのが特徴です。女の子に多く見られ、予防接種によるストレスだけでなく、他のストレスが引き金になることもあります。
なぜISRRが起こるの?
ISRRは、予防接種に対する不安が主な原因とされています。注射が怖い、痛い、などといった精神的なストレスが、自律神経(体の働きをコントロールする神経)に影響を与えて、様々な症状を引き起こすと考えられています。
もちろん、ワクチンの成分や接種時の医療者の対応、周りの環境なども影響することがあります。
ISRRが疑われる症状が出たらどうすればいい?
もし、予防接種後に上記のような症状が見られた場合は、まずはかかりつけ医にご相談ください。ユアクリニックお茶の水では、お子さんの状況を詳しく伺い、それがISRRによるものなのか、他の原因がないかを確認します。必要に応じて、専門医と連携して対応することも可能です。
厚生労働省では、特にヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種後に見られるこの反応に対して、全国の医療機関に診療体制を整備しています。
ISRRを起こしやすい特徴がある場合は?
以下のような特徴がある方は、ISRRを起こしやすい傾向にあると言われています。
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主に10代の女性
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これまでに血管迷走神経反射を起こしたことがある
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これまでに注射に対して強い恐怖心を抱いている
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不安障害や発達障害などの持病がある
もし、お子さんにこのような特徴がある場合は、予防接種を受ける際に、以下の点に配慮することで、安心して接種を受けられるようサポートできます。
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信頼できる家族や友人と一緒に来院する: 精神的な支えがあることで、安心感が得られます。
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接種時に体位を工夫する: 横になって接種するなど、リラックスできる体位をとりましょう。
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不安な気持ちを伝える: 接種前に、注射が苦手なことや不安な気持ちを医師や看護師に伝えてください。
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痛みを和らげる工夫: 痛みが強い場合は、麻酔テープなどを使用することも検討できます。
私達が最も重視しているのは予防であり、安全なワクチン接種を強く願っています。
ユアクリニックお茶の水では、お子さんと保護者の皆さんが安心して予防接種を受けられるよう、きめ細やかな対応を心がけています。何かご不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
