りんご病(伝染性紅斑)
りんご病(伝染性紅斑)とは?症状・原因・治療・注意点について解説
ほっぺがリンゴのように赤くなることから親しまれている「りんご病」ですが、医学的には伝染性紅斑と呼ばれます。ヒトパルボウイルスB19というウイルスが原因で起こる感染症です。
りんご病の症状
最大の特徴は、両頬がポッと赤くなることです。まるで寒い日に外から帰ってきた子供のような愛らしい赤みですが、これがサインです。続いて、太ももや腕に網目状、あるいはレースのカーテンのような独特の模様(紅斑)が広がります。
お子様の場合、熱が出ることはほとんどありません。しかし、大人が感染すると事情が少し変わります。微熱が出たり、腰や膝の関節がギシギシと痛んだりすることがあり、階段の上り下りが辛いとおっしゃる親御さんも少なくありません。
りんご病の治療とホームケア
治療についてですが、特効薬というものは存在しません。ウイルスに対して自分の体が免疫を作るのを待つ、いわば「自然治癒」が基本です。ただし、皮膚の赤みが強い時期にかゆみを伴う場合は、かゆみ止めの塗り薬などを処方して、不快感を和らげるお手伝いをいたします。
ご家庭での生活については、食事はいつも通りで構いません。入浴も問題ありませんが、一つだけ注意点があります。熱いお風呂に長く浸かると、血管が広がって赤みが強くなったり、症状が長引いたりすることがあります。カラスの行水とまでは言いませんが、短時間でさっと済ませるのがスマートです。
また、激しい運動や強い日光を浴びることも、長湯と同じように赤みを再燃させる原因となります。しばらくは、木漏れ日の下で静かに読書をするような、穏やかな過ごし方を心がけてください。
もし、かゆみが我慢できないほど強くなったり、思いがけず高い熱が出たり、あるいは元気がなくぐったりしている様子があれば、迷わずもう一度受診してください。
登園・登校の目安
頬が赤くなったときには、実はすでに周囲への感染力はほとんど失われています。例えるなら、火事が鎮火したあとの「くすぶっている煙」を見ているような状態です。ですので、ご本人が元気であれば、学校や保育所をお休みする必要はありません。
りんご病に関するよくある質問
| Q:頬が赤くなる前に、何か前兆はありますか? | A:頬に発疹が出る1週間ほど前に、軽い風邪のような症状(鼻水や咳など)が出ることがあります。この時期が最も感染力が強いため、周囲に広がるのを防ぐのが難しいのがこの病気の特徴です。 |
|---|---|
| Q:妊婦が近くにいても大丈夫でしょうか? | A:妊娠中の方が初めてこのウイルスに感染すると、お腹の赤ちゃんに影響が出る可能性があるため、注意が必要です。頬が赤くなっている時期は感染力は低いですが、念のため、妊娠されている方との密接な接触は控えるのが賢明です。 |
| Q:一度かかれば、二度とかかりませんか? | A:一般的には、一度感染して免疫ができると、一生続く「終生免疫」が得られるとされています。そのため、基本的には二度かかることはありません。 |
りんご病と間違えやすい病気
- 風疹
りんご病と同じように頬や体に発疹が出ますが、風疹は耳の後ろのリンパ節が腫れたり、3日程度で発疹が消えたりするのが特徴です。りんご病のような網目状の模様にはなりません。 - 多形紅斑
ウイルス感染や薬の副作用などで起こる皮膚病です。ターゲット状(的のような形)の赤い斑点が出るのが特徴で、りんご病よりも一つ一つの斑点がはっきりしており、かゆみや痛みが強い傾向にあります。 - じんましん
食べ物や外部刺激で突発的に現れます。形が定まらず、地図のように盛り上がった赤みが出るのが特徴です。数時間から1日以内に消えたり場所を移動したりする点が、数日間持続するりんご病とは異なります。
