え、うちの子も?!肛門のスキントラブル、新米ママひなみさんと杉原院長の安心問診室
小児科医の杉原です。
今日は七十二候の一つ、「半夏生(はんげしょう)」についてお話ししましょう。ちょうど今頃、夏至から数えて11日目にあたる時期で、半夏という薬草が生え始める頃と言われています。田植えもこの頃までに終わらせるという目安にもなっていましたね。
さて、今日は少しデリケートなお話、お子さんの「肛門のスキントラブル」についてです。「うちの子、いぼ痔ができたみたいで…」と心配そうにユアクリニックお茶の水に来院される方がいらっしゃいます。でも、ほとんどの場合、それは「いぼ痔」ではないんですよ。
杉原院長:「こんにちは、ひなみさん。みずほちゃん、今日はどうしましたか?」
看護師ひなみさん:「院長、こんにちは。実は、みずほのお尻の穴の周りに、なんだか小さなポチっとしたものができていて…うんちをする時にちょっと痛がるような気もするんです。これって、もしかして、いぼ痔でしょうか?」
杉原院長:「なるほど、見せていただけますか。うん、これはよくあることですよ。おそらく『肛門のスキンタグ』ですね。心配しなくて大丈夫ですよ。」
看護師ひなみさん:「スキンタグ…ですか?いぼ痔とは違うんですか?」
杉原院長:「はい、違います。肛門のスキンタグというのは、肛門の皮膚が少し盛り上がってできる、小さな突起のようなものです。例えるなら、洋服のタグがちょっと飛び出しているようなイメージでしょうか。いぼ痔は血管が腫れてできるものですが、スキンタグは皮膚の一部が少しだけ伸びてしまったものなんです。」
看護師ひなみさん:「へぇ、そうなんですね!いぼ痔って聞いて、どうしようって思っちゃいました。このスキンタグって、どうしてできちゃうんでしょうか?」
杉原院長:「それはですね、硬い便が出るときに、肛門の皮膚が切れやすくなったり、繰り返し刺激を受けたりすることで、その部分が盛り上がってしまうことがあるんです。特に、女の子の赤ちゃんに多く見られますし、肛門の時計でいうと12時の方向、つまりおへそ側によくできるんですよ。」
看護師ひなみさん:「みずほも最近、少し便が硬い時があったかもしれません。それでできたんですね…。このままずっとあるんでしょうか?何か治療が必要になりますか?」
杉原院長:「基本的には、特別な手術や治療は必要ありません。うんちが硬くなくなって、切れたりするのを繰り返さなければ、だんだんと小さくなって気にならなくなることが多いんですよ。ちょうど、擦り傷が治るとカサブタができて、それが取れると元に戻るように、時間とともに落ち着いてくるイメージです。」
看護師ひなみさん:「そうなんですね、安心しました。でも、みずほが痛がったりしないように、家で何か気をつけてあげられることはありますか?」
杉原院長:「もちろんです。いくつか大切なポイントがありますよ。
まず一番大切なのは、便秘にならないように気をつけてあげることです。便が柔らかくなれば、うんちを出すときの負担が減りますからね。食物繊維の多い食事を心がけたり、水分をしっかり摂らせてあげたりしましょう。
もしうんちが硬いときは、無理に出させようとせず、出やすいように肛門に軟膏(なんこう)を塗ってあげるのも良いですよ。赤ちゃん用のワセリンなどでも構いません。滑りが良くなって、スムーズに出やすくなります。
そして、硬いうんちが出たあとは、温かいお湯でお尻を優しく洗ってあげるようにしてください。ぬるま湯をお尻につけてあげると、清潔に保てますし、肛門の周りの負担も和らげることができます。」
看護師ひなみさん:「なるほど!便秘にさせないことと、もし硬い時は軟膏、そしてお風呂でしっかり優しく洗ってあげるんですね。わかりました!早速今日から実践してみます。本当にありがとうございました、院長!心配事が一つ減って、ホッとしました。」
杉原院長:「どういたしまして。何か気になることがあれば、いつでも気軽に相談してくださいね。お子さんの健やかな成長を、ユアクリニックお茶の水はいつも応援しています。」
肛門のスキンタグは、多くの赤ちゃんに見られるもので、ほとんどの場合、心配のいらない症状です。もしお子さんのお尻周りに気になるものを見つけたら、一人で悩まずに、まずは小児科にご相談ください。適切なアドバイスとケアで、お子さんも親御さんも安心して過ごせるよう、お手伝いさせていただきます。
