インフルエンザ流行シーズン到来!知っておくべき予防と対策
Q1. 「流行シーズン入り」ってどういうこと?今、どれくらい広がっているの?
インフルエンザの流行シーズンが、ついに始まりましたね 。これは、全国の特定の医療機関からの報告数が、流行が始まったと判断する目安を超えたことを意味しています 。具体的には、「定点当たり報告数」という数字が、目安である1.00を上回ったのです 。令和7年第39週(9月22日から9月28日まで)の報告数は1.04でした 。この数字は、インフルエンザが私たちの周りで広がり始めている、というサインだと考えてください 。
この「定点当たり報告数」は、全国にある約3,000か所の医療機関からの報告を平均したものです 。この数字が1.00を超えると、本格的な流行シーズンに入ったと判断されるのですね 。今回の報告数1.04は、流行が始まったばかりとはいえ、注意が必要なレベルに達していることを示しています 。
都道府県別に見ると、特に沖縄県では定点当たり報告数が8.98と非常に高い数値になっています 。また、群馬県(1.43)、埼玉県(1.30)、千葉県(1.96)、東京都(1.24)など、関東地方でも目安を超えている地域が多いことが分かります 。このように、地域によって流行の状況には差がありますが、全国的に見ても警戒が必要な時期に入ったと言えるでしょう 。
Q2. 学校が閉鎖されるほど広がっているの?休校や学級閉鎖の状況はどうなっている?
インフルエンザが流行すると、学校生活にも大きな影響が出ますよね。実際に、インフルエンザが原因で学校が閉鎖されるケースが増えています 。令和7年第39週(9月22日~9月28日)の1週間だけで、全国の保育所、幼稚園、小・中・高校で合計135施設が休校や学級閉鎖などの措置を取りました 。
この135施設の内訳を見ると、休校になったのは1施設だけですが、学年閉鎖が16施設、そして学級閉鎖が118施設と最も多くなっています 。学級閉鎖は、特定のクラス内で感染が広がっていることを示していますね 。学校の種類別では、小学校が68施設、中学校が43施設、高等学校が19施設で措置が取られています 。
累計で見ると、令和7年9月1日から9月28日までの間に、合計で404施設が何らかの閉鎖措置を取っています 。特に沖縄県では、この期間に累計27施設で閉鎖措置が取られており、患者数も多く報告されています 。学校での集団生活は感染が広がりやすいので、一人ひとりが予防対策を徹底することが、学校全体を守ることにつながるでしょう 。
Q3. ワクチンって本当に効果があるの?誰が優先して接種すべきなの?
インフルエンザの予防対策として、予防接種(ワクチン)はとても重要です 。インフルエンザワクチンには、インフルエンザにかかること(発症)をある程度抑える効果があると言われています 。さらに、もしインフルエンザにかかってしまっても、症状が重くなること(重症化)を防ぐ効果も期待できるのですね 。
特に、重症化するリスクが高い人には、ワクチン接種が非常に効果的だと考えられています 。重症化リスクが高い人とは、主に65歳以上の高齢者や、心臓、腎臓、呼吸器などに基礎疾患がある60歳から64歳の方々です 。これらの人々は、インフルエンザにかかると命に関わる危険性があるため、定期の予防接種の対象となっています 。
また、最近では新型コロナウイルス感染症も心配ですよね。インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは、同じ日に接種することが可能です 。同時接種を検討することで、二つの感染症から身を守る準備を効率的に進めることができるでしょう 。ワクチン接種は、自分自身だけでなく、周りの大切な人を守るためにも有効な手段なのです 。
Q4. 重症化しやすい人ってどんな人?私たちが注意すべきことは?
インフルエンザは、健康な中高生にとっては比較的軽症で済むことが多いかもしれません。しかし、中には重症化しやすい人たちがいることを知っておく必要があります 。重症化リスクが高いのは、先ほども触れたように、高齢者や基礎疾患(持病)を持っている方々です 。
もし、あなたが家族や親戚に高齢者がいる場合や、病院や施設を訪問する機会がある場合は、特に注意が必要です 。インフルエンザが重症化リスクの高い人に感染すると、肺炎などの合併症を引き起こし、命に関わる事態になる可能性が高まります 。
そのため、重症化リスクの高い方と会う時や、通院する時、大人数で集まる場所に行く時などは、マスクの着用を含めた感染対策への協力が求められています 。自分自身が感染源にならないように、日頃から予防意識を持つことが大切なのですね 。
Q5. 毎日の生活でできる、一番効果的な予防対策は何?
インフルエンザの流行を防ぐために、私たちが毎日できる基本的な対策はとてもシンプルです 。最も有効な予防対策の一つは、「手洗い」です 。外出先から帰った時や、食事の前など、こまめに石鹸を使って手を洗う習慣をつけましょう。
次に大切なのが、「マスクの着用を含む咳(せき)エチケット」です 。咳やくしゃみをする時は、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖などを使って、口や鼻を覆うようにしましょう。これにより、ウイルスが周りに飛び散るのを防ぐことができます 。
マスクの着用が特に推奨される場面もあります 。例えば、医療機関を受診する時や、高齢者施設など重症化リスクの高い人が多くいる場所を訪問する時です 。また、インフルエンザの流行期に、重症化リスクの高い人が混雑した場所に行く場合は、自分自身を守るための対策としてマスクが効果的でしょう 。これらの基本的な対策をしっかり行うことで、インフルエンザの感染拡大を防ぐことができるはずです 。
