「ハチ張り」って何!?小児科医が語源から徹底解説!
こんにちは!小児科専門医の杉原です。
今日は、ちょっと面白いテーマ、「ハチ張り」についてお話ししますね。
「ハチ張り」って、一体なに?
ハチ張りとは、頭の「ハチ」と呼ばれる部分が、周りに比べて大きく張り出している状態のことを言います。
「ハチ」とは、頭にハチマキを巻くラインのことです。
「ハチマキ」の語源は?
「ハチマキ」というからこの場所をハチというのだ、と説明してある記事を読んだことがありますが、実は逆かもしれません。
ハチ、の部分に巻くからハチマキというのだと私は思います。
なぜなら、戦国武将の兜にも「兜鉢(かぶとばち)」という言葉が出てくるからです。
ここでも頭と鉢が関係していそうということがわかります。
そもそも、「鉢(はち)」の語源を調べてみると、サンスクリット語の「s:pātra(パートラ)」を音写したもので、「鉢多羅(ばたら)」の略語であるという説があります。(wikipedia)
出家修行者が使っていた食器を「パートラ」といい、鉄、木、陶土などで作られた器のことです。
僧侶が托鉢の際に持つ容器を指す梵語Patra(パートラ)の音訳である鉢多羅(はったら=応量器)で、この托鉢僧が用いた容器が一般化して鉢になったと言われています。
「鉢」は、もともと食器だった?
「鉢」は、お皿よりも深さのある器で、主に主菜や副菜を盛り付けるために使われていました。
縄文土器や弥生土器にも鉢のような容器が見られます。また、神前の供器としても利用されてきました。
つまり植木鉢の鉢ではなく、食事のための鉢があった、と考えるべきでしょう。
食器の「鉢」と「頭蓋骨」の関係は?
古代においては、部族間の争いも多かったでしょう。
古代人の死因のほとんどは、人間、特に同族、親族に殺されているという話を聞いたことがあります。
恐ろしい話ですが、古い時代に頭蓋骨は深皿として使われたのかもしれません。
織田信長も敵将の頭蓋骨で酒を飲んでいたと言われています。
形状が似ているだけでなく、機能も同じだったため、頭蓋骨のことを鉢ともいうのではないか、とにらんでいるのです。これはまだ推測ですけれども。
ハチ張りは個性
ハチ張りは、医学的な病気ではありません。
頭の形は人それぞれです。
ハチ張りも、個性の一つとして捉えてみてくださいね。