春の足音が聞こえる前に。2026年スギ花粉予測と、家族でできる「先回り」の対策
こんにちは。ユアクリニックお茶の水の院長です。
寒い日が続いていますが、暦の上では春が近づいていますね。この時期になると、私たち小児科医の頭をよぎるのは、子どもたちの鼻を赤くさせる「あの季節」のことです。
先日、日本気象協会から2026年春の花粉飛散予測(第3報)が発表されました。今回はこのデータをもとに、お父さんやお母さんが今から知っておくべきポイントを、診察室でお話しするような感覚で分かりやすく解説します。
2026年の花粉飛散予測:知っておくべきこと
今回の予測では、スギ花粉の飛散開始時期、つまり「花粉前線」がいつやってくるかが示されました。
結論から言うと、2026年の飛散量は地域によってばらつきがあるものの、油断できない状況です。飛散量というのは、例年(過去10年の平均)と比べるのか、それとも前シーズン(去年)と比べるのかで、受ける印象がガラリと変わります。
例えば、去年の飛散量が極端に少なかった地域では、今年は例年並みであっても「去年よりすごく多い!」と感じるはずです。逆に、去年が猛烈に多かった地域なら、今年は少し楽に感じるかもしれません。
これは、テストの点数に似ています。前回が30点だった子が50点を取れば「すごく頑張った!」となりますが、前回100点だった子にとっての50点は「どうしちゃったの?」となりますよね。数字そのものよりも、体が覚えている「去年の感覚」との差に注意が必要です。
花粉症の症状と飛散量の関係
ここで少し専門的なお話をしますが、難しくはありません。
花粉症の症状は、暴露量(ばくろりょう)によって決まります。これは、どれだけ花粉を体に浴びたかという「合計のボリューム」のことです。
想像してみてください。小さなコップ(鼻や目の粘膜)に、少しずつ水(花粉)を注いでいく様子を。コップから水が溢れ出した瞬間、くしゃみや鼻水という症状が出てきます。飛散量が多い年というのは、蛇口が全開になっている状態です。あっという間にコップは満タンになってしまいます。
特に子どもたちは、大人に比べてこのコップが小さかったり、遊びに夢中で顔に花粉を浴びやすかったりします。だからこそ、飛散開始のニュースを聞く前から準備を始めることが、とても大切なんです。
花粉症対策はいつから始めるべき?
私はよく、患者さんに「火が燃え上がってから消すよりも、火種のうちに抑えるほうがずっと楽ですよ」とお伝えしています。
花粉症の薬(抗アレルギー薬)は、症状が出る少し前、あるいは「あ、今日から飛び始めたな」というタイミングで飲み始めるのが最も効果的です。
最近、お子さんが目をこすっていませんか?
朝起きたときに鼻が詰まっていませんか?
もし少しでも気になるサインがあれば、早めに受診してくださいね。お薬だけでなく、家に入る前に服を払う、洗顔をする、といった日常生活のちょっとした工夫が、子どもたちの笑顔を守ることにつながります。
2026年の春が、鼻詰まりで苦しい思い出ではなく、お出かけを楽しめる季節になるよう、私たちユアクリニックお茶の水も精一杯サポートさせていただきます。
