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赤ちゃんの頭の形、「いつまで様子を見ていいの?」タイミングが知りたいママ・パパへ

[2025.05.06]

こんにちは!GWの最終日ですが、雨がふってます。

小児科専門医の杉原です。

前回、赤ちゃんの頭の形で心配なときは専門医への相談も考えてみましょう、というお話をしました。今回は、よく聞かれる「じゃあ、いつまで様子を見ていて大丈夫なの?」という疑問にお答えしますね。

「様子見」はいつまで?

結論から言うと、「何ヶ月まで様子見でOK」という明確な期限はありません。お父さんやお母さんが**「あれ?ちょっと気になるな」と思ったその時**が、かかりつけの先生に相談するタイミングです。

なぜ早めの相談が良いの?

早めに相談することには、いくつか良い点があります。

  1. 生活の中での工夫を教えてもらえる: 頭の形は、赤ちゃんの向き癖や寝かせ方など、日常のちょっとしたことで変わることがあります。先生に相談すれば、「ヘルメット治療(ヘルメットきょうせいちりょう)」という特別な治療が必要かどうかだけでなく、「こっちの向きで寝かせることが多いなら、反対側にもおもちゃを置いて気を引いてみましょう」とか、「起きている時間は、うつ伏せ遊び(タミータイム)を増やしてみましょう」といった、生活の中でできる工夫のアドバイスをもらえます。

    • ヘルメット治療:赤ちゃんの頭の形を整えるために使う、オーダーメイドの特別なヘルメットのことです。お医者さんが必要と判断した場合に使います。
    • 生活面での改善法:ヘルメットのような特別な治療ではなく、抱っこの仕方、寝かせ方、遊び方などを工夫して、頭の形への圧力を減らす方法のことです。

    例えるなら、庭の若木が少し曲がって伸び始めた時に、早めに支柱を立ててあげれば、まっすぐ育ちやすいですよね。それと同じで、赤ちゃんの頭の形も、気になった時に早めにちょっとした工夫を始めることで、良い方向に向かいやすくなることがあります。

  2. もしヘルメット治療を考えるなら、タイミングが大切: もし、頭のゆがみが少し大きくて、ヘルメット治療を考える場合には、始める時期がとても重要になります。一般的に、生後2ヶ月から6ヶ月くらいまでに治療を始めると、効果が出やすいと言われています。 どうしてかというと、この時期の赤ちゃんの頭の骨はまだ柔らかくて、ぐんぐん成長しているからです。柔らかい粘土は形を変えやすいけれど、固まってしまうと形を変えるのが大変ですよね。赤ちゃんの頭も、骨が柔らかい時期の方が、ヘルメットで優しく形を整えやすいのです。

心配なときは、まず相談を

ですから、「いつまで様子を見ようかな…」と悩むよりも、気になった時点でまずかかりつけの先生に相談してみてください。そして、もしヘルメット治療も選択肢として考えたいと思う場合は、できるだけ早めに(生後6ヶ月頃までを目安に)頭の形を専門に診ている医療機関を受診することをおすすめします。

一人で悩まず、気軽に相談してくださいね。

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